ストレージの世界では新たな技術が次々と登場していますが、その中でもPCIe接続のNVMe SSDは注目を集めています。PCIe接続のストレージデバイスは、高速なデータ転送と効率的なパフォーマンスを提供することで知られていますが、今回はPCIe接続のNVMe M.2 SSDについて解説します。
SATAのSSDとPCIeのNVMeの違い
SATA(Serial ATA)のSSDは、従来のHDD(ハードディスクドライブ)と同じインターフェースを使用しています。
これに対して、PCIe(Peripheral Component Interconnect Express)のNVMeは、より新しい高速なインターフェースです。ケーブルなどはなく、通常はマザーボードのPCIeスロットに直接挿して使います。
SATAのSSDの7倍の速度
SATAのSSDは最大で約600MB/sの転送速度を提供しますが、NVMeの場合は数倍の速度を実現できます。実際には、PCIe NVMeの転送速度は、最大で40Gbpsです。これは、SATA SSDの転送速度の約7倍です。そのため、PCIe NVMe SSDは、SATA SSDよりも高速にデータの読み書きを行うことができます。
また、NVMeは低いレイテンシーを実現するため、より高速なデータアクセスが可能です。これは、データへのアクセスがより迅速に行われ、アプリケーションの読み込みやファイル転送のスピードが向上することを意味します。
プロトコル
NVMeは新しいプロトコルであるNVMeプロトコルを使用します。NVMeプロトコルは、ストレージデバイスとホストシステム間の効率的な通信を実現するために設計されています。
コネクタ
SATAにもM.2規格がありますが依然として SATA ベースのインターフェイス技術で接続されます。一方、NVMe SSDはPCIeスロットに接続されます。
総合的に言えば、NVMeのSSDは高速なデータ転送速度と低いレイテンシーを提供するため、特に大容量のデータ処理や高負荷のアプリケーションにおいて優れたパフォーマンスを発揮します。一方、NVMeの登場でSATAのSSDは値下がりが大きくコスパの面では大きなメリットです。一般的なコンピュータの使用においても十分なパフォーマンスを提供します。
NVMeのメリット
NVMe(Non-Volatile Memory Express)は、PCI Express(PCIe)をベースとしたSSD(Solid State Drive)のインターフェース規格です。AHCI(Advanced Host Controller Interface)に代わる次世代規格として開発されました。
NVMeは、AHCIに比べて、転送速度が高速で遅延が低く、並列処理が効率的などのメリットがあります。そのため、ゲームや動画編集などの高速なデータ処理が必要な用途に最適です。
NVMe SSDは、SATA SSDよりも価格が高いですが、その性能はSATA SSDを大きく上回ります。そのため、高速なデータ処理が必要な用途で使用する場合、NVMe SSDの使用を検討することをお勧めします。
NVMeのメリットは以下の通りです。
- 転送速度が高速
- レイテンシ(遅延)が低い
- 並列処理が効率的
NVMeは、AHCIに比べて、これらのメリットをすべて備えています。そのため、ゲームや動画編集などの高速なデータ処理が必要な用途に最適です。
NVMeのSSD
NVMeのSSDには2種類あります。
M.2
M.2 NVMeは、M.2規格のSSDにNVMeインターフェースを搭載したSSDです。M.2規格は、22mm×80mmのサイズで、ノートパソコンや小型デスクトップパソコンに最適なSSDです。NVMeインターフェースは、PCI ExpressをベースとしたSSDのインターフェース規格で、AHCIに比べて転送速度が高速、レイテンシが低、並列処理が効率的などのメリットがあります。そのため、ゲームや動画編集などの高速なデータ処理が必要な用途に最適です。
U.2
U.2 NVMeは、U.2規格のSSDにNVMeインターフェースを搭載したSSDです。U.2規格は、2.5インチのサイズで、デスクトップパソコンに最適なSSDです。NVMeインターフェースは、PCI ExpressをベースとしたSSDのインターフェース規格で、AHCIに比べて転送速度が高速、レイテンシが低、並列処理が効率的などのメリットがあります。
M.2とU.2の違いについて
M.2とU.2は、どちらもSSDのインターフェース規格です。M.2は、22mm×80mmのサイズで、ノートパソコンや小型デスクトップパソコンに最適な規格です。U.2は、2.5インチのサイズで、デスクトップパソコンに最適な規格です。
対応マザーボード
最近の最新マザーボードではM.2規格のPCIeポート(M.2スロット)も、普通に付いてます。例えば、MSI MAG X670E TOMAHAWK WIFIでは、ここ。
発熱対策は必須
良いことだけでなく、欠点もあります。それが発熱です。
最近のM.2 NVMe SSDの発熱が大きすぎると、以下の問題が発生する可能性があります。
- パフォーマンスの低下
- 故障のリスクの増加
- 寿命の短縮
M.2 NVMe SSDは、高速なデータ処理を行うため、発熱しやすいです。そのため、発熱を抑えるために、以下の対策を行う必要があります。
- ヒートシンクを取り付ける
- ファンを設置する
- ケース内の通気性を良くする
ヒートシンクはつけた方が良い
ヒートシンクは付けるのと付けないのでは大違いで、約5度ほど温度が変わります。Amazon等で1,000円くらいで売っているものでも十分効果があります。
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